はじめに
『Tender Glances』は、cizucuが主宰する、cizucuに登録するクリエイターであれば誰でも応募できるグローバルなオンラインフォトコンテスト。応募作品の中から優れた作品をキュレーションし、プラットフォームとしての新たな才能の発掘、そして、コミュニティとしての支援を目的としています。
愛情をもって被写体と接するとき、カメラはやわらかでやさしい空気を捉えます。
バレンタインデーから始まった本コンテストのテーマは『やさしい眼差し』。人物に対してだけでなく、ものや景色や動物に対しても、やさしい眼差しを向けることがあるでしょう。このコンテストでは、被写体に向けられた優しさや愛情を捉えて投稿していただきました。
また本コンテストのオフィシャルキュレーターにka_na_05さん、Ruiさん、TAKAHIROさんをお迎えしました。
それでは、応募作品と受賞作品をご紹介いたします。
応募作品紹介
fuyu
「ひとがいた跡」
📷 FUJIFILM | X-T2
cizucu編集部
人がいた跡を見つけるとき、そこに誰もいなくとも、その人の抱いた感情すら受け取ることがあります。旅館のような場所で撮られた一枚ですが、次の日の朝がどうしても楽しみで、足早にホテルを飛び出したのでしょうか。
Renon.
cizucu編集部
パンから顔を覗かせる犬を捉えた一枚。ときには被写体から向けられた眼差しに応えるようにシャッターを切ることもあることに気づくことができた作品です。そんな目をしても、パンはあげられないよ〜!
受賞作品
Selected by ka_na_05
うみ
「暖房のきいたリビングから、寒い廊下でポロシャツを探してくれているお母さんを見ていました。いつも探している物を見つけてくれるのは母で、私が気づかないところも見てくれるのが母で。あなたのいいところはここだよ、ここが好きだよ。そう伝えてくれるのはいつだって母です。」
kana05さんコメント
冬の寒い日に廊下に出て我が子の探し物である ポロシャツを探している母の後ろ姿。
その姿を目にしたカメラマン 「ありがとう、いつもありがとう」
感謝の気持ちで、シャッターを押した写真。
写真と共に添えられた文章で、その情景が膨らみを増して浮かんできました 。
子どもであるカメラマンの母に対する日ごろからの感謝の気持ち、そして母の我が子に注ぐ愛を感じとれて、暖かい気持ちに満たされました。
探し物は見つかりましたか? きっと、見つかっていますね。この先も気になってしまっています。
思いやりとやさしさに溢れた一枚と感じたため選定させていただきました。
Selected by Rui
yama
「初めて旅行に行った この日と変わらない愛情を今も向けてる」
Ruiさんコメント
列車の中で撮影された1枚。これから向かう旅先へのわくわく感とそれを見守る撮影者様のやさしい感情が伝わってきます。また柔らかい太陽の光が写真全体を包み込み、やさしさや愛情を感じた1枚だったため、こちらの作品を選定させて頂きました。
Selected by TAKAHIRO
ちば きょうへい
「もうちょっと、あとちょっと」
📷 SONY | ILCE-9
TAKAHIROさんコメント
日常の何でもない一コマを写した一枚。誰もが見たことのある瞬間だと思います。
しかし、その写真にはやさしさと愛おしさが詰まっており、見ているこちらも自然と笑顔にさせてくれます。写真越しにキャプションに書かれた「もうちょっと、あとちょっと」という声が聞こえて来る、そんな気がします。
たくさんの作品の中で、最も撮影者の表情そしてやさしい眼差しが伝わってきた、この写真を受賞作品として選出させてもらいました。 これからもたくさん日常の中で、ちばさんが愛おしいと感じる瞬間をやさしい眼差しで撮り続けて欲しいなと思います。
最後に
いかがでしたでしょうか。
私たちが写るものたちへ優しい眼差しを向けるとき、写るものもまた私たちへ優しく柔らかな表情を返します。ただ目の前の景色を収める以上の写真の奥深さに気づくことができるコンテストとなりました。
これからも皆さん一人一人の被写体に向ける眼差しから想像される物語を楽しみにしています。また次のコンテストでお会いしましょう!