

キャバレーが集まる裏難波。ひとつ路地を入れば、人間くさくて味のある居酒屋やバーが所狭しと軒を連ねている。ここはそんな裏難波の路地の中でも、トップクラスで人通りが多いところでありながら、気取ったような小洒落た店が入ることなく今も昭和の難波の雰囲気が残っている。 優しい字体で書かれた「きよ美ビル」の看板が一際目を引くこの路地は、駐輪場があるのとパチンコ店への近道になっていて人通りが多い。この人も、恐らくその1人ー自転車を停めどこかへと向かっていくのだろう。 夕方の強い光がアーケードとビルの隙間から差し込んでいる。これから日が暮れる。だが街は眠らない。この街は常に動いているのだ。
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