はじめに
『Urban Trails』は、cizucuが主宰する、cizucuに登録するクリエイターであれば誰でも応募できるグローバルなオンラインフォトコンテスト。応募作品の中から優れた作品をキュレーションし、プラットフォームとしての新たな才能の発掘、そして、コミュニティとしての支援を目的としています。
今回のテーマは、〈都市の軌跡〉でした。
都市は文化を「保存する場所」であると同時に、「進化させ、外に発信する場所」でもあります。
過去に積み重ねられた記憶や伝統が都市の奥深くに眠りながら、日々新しい価値観や表現が芽生え、未来へと歩みを進めていく姿を、多くの作品がそれぞれの視点から捉えていました。
都市に息づく時間の軌跡や文化の営み。保存と進化、過去と未来が交錯するその瞬間を、応募者の皆さまが実に多彩に表現してくださいました。
それでは、応募作品と受賞作品をご紹介いたします。
応募作品

Photo by masashi7069
masashi7069
「朝焼けのバンコク」
📷 SONY α7 IV
cizucu編集部
ビルの外壁に刻まれた光が、まるで都市が一日の記憶を身にまとっているように見えました。深い青の空を背に、燃えるような橙が建物の輪郭をゆっくりと浮かび上がらせ、その対比が都市の持つ温度を伝えてくれます。私には、この光が“今日という時間の名残”として残り、街の層のひとつになっていく瞬間のように感じられました。

Photo by kenta0121
kenta0121
「V&A museum」
📷 SONY α7 IV
cizucu編集部
街の人や旅行客らしき姿が、歴史ある建物の前で自由にくつろいでいる様子から、その都市に流れる空気が自然と伝わってくるようでした。重厚な景観のなかに、軽やかな日常が心地よく混ざり合い、場所そのものが開かれた広場のように感じられます。この風景が“街が持つ表情の素直な一面”を映し出し、都市が人々に許すゆとりをそのまま形にしているように思えました。

Photo by tomoki03
tomoki03
📷 SONY α7 IV
cizucu編集部
暮れゆく空の奥に浮かぶ大きな山が、街の灯りと自然に同じ景色の中へ収まっている様子が印象的でした。特別な存在感を持ちながら、そこに暮らす人々にとっては日常の背景のひとつとして受け止められているのだろう、と感じさせられます。象徴的な山と生活の光が同じ地平に並ぶことで、この都市ならではの風景の成り立ちが、穏やかに立ち上がってくるようでした。
受賞作品

Photo by fukumoto_dayo
fukumoto_dayo
📷 OLYMPUS CORPORATION E-M1MarkIII
cizucu編集部
橋の向こうに灯る東京タワーの光が、この街にとってどんな存在なのかを思わせてくれました。周囲のビルとは異なる色をまとい、遠くからでも気配を放つその姿は、都市の奥底にまで届くような太陽のように感じられます。手前に並ぶ二人の後ろ姿や、その瞬間を選び取った撮影者のまなざしが重なることで、そのタワーが“ただの建物ではない何か”としてこの街に浸透していることが伝わる一枚でした。

Photo by 刈外モヤ
刈外モヤ
「ハルツーム国際空港への着陸」
📷 OLYMPUS IMAGING CORP. E-M5
cizucu編集部
地上に続く街並みが、規則とも不規則とも言えない反復を重ね、上空からの視点と重なり合うことで、都市そのものの、むきだしの地層のように見えてきました。積み上がってきた厚みが確かにある一方で、どこか崩れやすさを孕んでいるようにも思え、その相反する気配が強く印象に残ります。一望したときに感じるその揺らぎが、、この街が積み重ねてきた軌跡を浮かび上がらせているようでした。
最後に
いかがでしたでしょうか。
それぞれの視点から切り取られた都市の姿が重なり合い、今回も多様な「軌跡」を感じさせてくれる作品を発見できました。
一枚の中に宿るまなざしや、そこに流れていた時間を共有できたことを、とても嬉しく思います。
今回もたくさんのご応募、ありがとうございました。
次のフォトコンテストでも、皆さまの作品を楽しみにしています!


