
Cover photo by fujikko
写真を愛するクリエイターたちが語る、カメラとそのストーリー。「愛機」という存在には、それぞれの人生観や価値観が映し出されます。今回の連載では、〈SONY α7 III〉を愛用するfujikkoさんが登場。
何気ない日常の中で、ありのままに過ごす子どもたちの姿や、ふとした表情を臨場感たっぷりに捉えるFujikkoさんが語る、〈SONY α7 III〉とともに描き出す家族の記憶。作り込まれた美しさではなく、“一瞬の気持ち”を写真に宿すまなざしと、その写真に込めた想いに迫ります。
〈SONY α7 III〉基本情報
有効約2420万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを搭載し、高感度かつ高画質な撮影が可能。693点の位相差AFと425点のコントラストAFで高速・高精度なピント合わせを実現します。5軸手ブレ補正により、幅広いシーンで活躍する万能カメラです。

Photo by fujikko
ありがとう、が教えてくれたこと
「今日は写真撮らないで」息子のその言葉に少し寂しさを感じながら、その日はカメラを置きました。
いつもなら無意識に構えているカメラがないだけで、何かが欠けてしまったような一日。

Photo by fujikko
でも、帰り道にぽつりと、「やっぱり撮ってほしかった」と息子が言ってくれたんです。
理由を聞くと、「撮っておかないと見返せないし、おじいちゃんおばあちゃんに見せられない」と。
それに加えて「いつも撮ってくれてありがとう」なんて言われたら、もう胸がいっぱいで。
日々を写真に残すということは、単なる記録ではなく、誰かに伝える優しさでもあるんだと改めて思いました。

Photo by fujikko
写真に映るのは、表情だけじゃない
私が大切にしているのは、構図が整っているか、ブレていないかではありません。
むしろ、ピントが甘くても、走り回る子どもたちの臨場感や、感情がそのまま映っている方が、あとから見たときに何倍も心に響くのです。

Photo by fujikko
ファインダーを覗かなくてもシャッターは切れるし、一緒に走りながらでも、撮影はできます。
そのために私自身も、一緒に走っては寝転び、 笑いながらシャッターを切ります。
私が楽しんでいると、息子も笑ってくれるし、それがそのまま写真に表れる。
写真に映るのは、ただの表情じゃなくて、その場の空気と心の動きなんですよね。
それに、荷物が多くなりがちな私には、〈SONY α7 III〉のコンパクトさもちょうど良くて。
日常に寄り添ってくれる、心強い相棒です。
撮るではなく、寄り添う
写真は撮るものだけど、私にとっては“寄り添う”手段でもあります。
カメラを持つことで生まれる距離もありますが、そのレンズを通して、かえって子どもの心に近づくこともできるのです。

Photo by fujikko
子どもの“今”はすぐに過ぎてしまう。だからこそ、大切に、優しく写し残していきたい。
完璧じゃなくていい、整っていなくてもいい。
ただ、そこにあった時間と気持ちを、写真というかたちにできれば、それで充分なんです。
整っていないからこそ、美しい
写真を通して息子に「ありがとう」と言われたことは、これまでで一番嬉しい瞬間でした。
その言葉を振り返れば、私は勇気を持って、シャッターを切ることができます。
これからも、子どもたちの“今”をそっと見守りながら、感情の奥に寄り添うような、愛のある写真を撮り続けていきたいと思います。
整っていない思い出こそが、きっと一番美しい記録なのだから。
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cizucuオフィシャルクリエイター
家族と思い出を物撮りします
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