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2024.05.10

Appleがカメラメーカーとして一歩踏み出した | Release #152

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cover image by 素人カメラマン

iPhoneのカメラを使っていると、時々「プロの写真みたい」と思う瞬間がありませんか。実は、Appleがそのカメラ技術に革命を起こし、本格的なカメラメーカーとしての新たな一歩を踏み出そうとしています。

再定義されるカメラメーカーの概念

かつてデジタルカメラの〈QuickTake 100〉を発売したAppleが、再び「本格的なカメラメーカー」としての挑戦をはじめました。今回新しく発表されたのは、〈Final Cut Camera〉というアプリです。

これまでもiPhone内蔵カメラの進化は顕著でしたが、アプリなどのソフトウェア自体はは第三者による開発が主流でした。しかし〈Final Cut Camera〉の登場により、Appleはカメラのハードウェアだけでなく、それを最大限に生かすソフトウェアも自社で手がけるという、カメラメーカーとしてのプロダクト開発の意志を示したのです。

AIと統合されたカメラ機能

Appleが展開するのは、単なるカメラ機能の向上ではありません。同社はカメラセンサーやレンズの物理的限界を超えるべく、AI技術を駆使しています。これにより、撮影された映像はただの画像ではなく、蓄積されるデータとしてさらなる価値を持ち得ます。
また、このAI技術を支えるプロセッサもAppleの自社製であり、この一貫性が高品質なイメージングエコシステムを実現しています。

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© Apple Inc.

モバイルデバイスを結ぶ、革新的なワークフロー

〈Final Cut Camera〉の最も注目すべき機能は、複数のiPhoneを連動させることで可能になるマルチカムセットアップの実現です。これにより、撮影者は最大4つの異なる角度からの映像をリアルタイムで確認でき、iPad一つで全てのカメラの設定も調整できます。

撮影後の映像は〈Final Cut Pro for iPad〉へ直接送られ、編集作業をすぐにはじめることもできます。このようなシームレスなワークフローは、他のカメラメーカーでは見られないApple独自の特長です。

スマートフォンとしての限界を超え、新たな定義をつくる

Appleのカメラ技術がもたらす最大の変革は、その品質にあります。特に〈ProRes Log〉の導入により、iPhoneは単なるスマートフォンの枠を超え、プロフェッショナルなビデオキャプチャデバイスとしての地位を確立しました。これは、画質や色彩の精度が要求されるプロの現場でも十分に通用するレベルです。

Appleは〈Final Cut Camera〉とその連動機能を通じて、カメラメーカーとしての新境地を切り開いています。映像制作のプロセス全体がまとまることで、より効率的になりました。Appleが独自のアプローチは、映像制作における新たなスタンダードを作り上げ、その影響は大きくなるでしょう。