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2024.03.15

「デューン 砂の惑星 パート2」の撮影監督が明かす 物語と撮影技法へのこだわり | Release #75

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cover image by AK

2024年最高の興行収入を記録している「デューン 砂の惑星 パート2」。 その映画の中で見ることができる巨大な砂虫や広大な砂漠、そびえ立つ建物など、全てが画面上で実に巨大に見えるその秘密について、撮影監督のグレッグ・フレイザーが明かしました。

巨大感の秘訣は「人間」

フレイザー氏が明かす「デューン 砂の惑星 パート2」の巨大感を生み出す秘訣は、意外にも「人間」の存在にあります。

映画のシーンでは、果てしなく広がる砂漠の景色、空にそびえ立つ巨大な建築物、そして地面を這う巨大な砂虫が、画面上で非常に大きく映し出されます。俳優たちがこれらの巨大な砂虫の隣や、広大な砂漠の中で立つ姿を通じて、観客は直接的にそのスケールの大きさを感じ取ることができるのです。

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© Warner Bros. | 「デューン パート2」でのティモシー・シャラメ

キャラクターに焦点を当てる

フレイザーは、デューンシリーズを視覚効果(VFX)映画とは考えておらず、キャラクターに焦点を当てて撮影しています。巨大な砂虫が登場するシーンであっても、重要なのはキャラクターの表情や感情であり、観客がキャラクターと共に物語を体験できるようにすることが彼の目標です。

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© Warner Bros. | 「デューン」で、ポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ)と彼の母、レディ・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)が、巨大な砂虫から逃げます。

例えば、砂虫に乗るシーンでは、視覚効果が盛り込まれていますが、カメラはポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ)の顔や彼を見守るキャラクターたちに密接に寄り添います。これにより、圧倒的な視覚効果の中でもヒューマンドラマの繊細さを失わず、観客はキャラクターたちと共にその瞬間を体験することができるのです。

視覚効果に頼らない映画制作へのアプローチ

「デューン 砂の惑星 パート2」の撮影技法では、画面上で風景や物体をより大きく見せるために、人間の細かな感情の動きに注目し、その演出が物語の展開に深く関わっています。

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© Warner Bros. | 「デューン:パート2」で、ティモシー・シャラメとゼンデイヤが広大な砂漠でキスを交わす。

キャラクターの細やかな感情や人間関係に光を当てることで、観客がこの広大な宇宙での冒険をより自分ごととしてで経験できるようにします。このバランスの取り方が、「デューン 砂の惑星 パート2」をただの視覚効果(VFX)映画ではなく、深い感情を呼び起こす作品に昇華させています。

デニ・ヴィルヌーヴが監督をつとめる、期待の続編「デューン 砂の惑星 パート2」では、ティモシー・シャラメ演じるポール・アトレイデスが砂漠の星のフレメン族と共に彼らの土地を取り戻す旅に出ます。

この壮大な冒険に、ぜひあなたも参加してみてください。観ることで、新しい体験が待っているはずです。きっと忘れられない時間になるでしょう。

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