cizucu app icon
cizucu | コミュニティ・ストックフォトアプリ
ダウンロード
magazine
2023.09.03

コンデジ回顧録 | 2000年代のコンデジを調べてみた | Release #17

2023-09-back-to-digitral-camera-in-2000s-cover-image

実家の箪笥の中においてあった母のカメラ

母のカメラのメモリーの中には、貴重な家族の瞬間をたくさん残っている。あの頃のポーズ、あの頃の色味。今のカメラに比べると大した画素数もない性能かもしれないけど、きっと当時のデジタルカメラはすごく高価で貴重なモノだっただろう。大人になって今、少し懐かしさにも浸りながら、あの頃、2000年代のコンパクトデジタルカメラを調べてみた。

受け継いだ伝説、GR時代の幕開け | GR DIGITAL

2023-09-back-to-digitral-camera-in-2000s-image-4

コンパクト銀塩カメラ「GRシリーズ」の後継機として2005年発売されるデジタルカメラ。高画質コンパクト機としてプロカメラマンにも愛用されたGRシリーズの伝統にのっとり、単焦点レンズを、107×25×58mm(幅×奥行き×高さ)、重量約170g(電池と記憶媒体を含まず)の薄型ボディに搭載した。

リコーの集大成と言えるこの28mm単焦点GRレンズは、とにかく素直で大変ナチュラルな描写が特徴。一度、GRのデジタルカメラを使用していまうと、「他のカメラには戻れなくなる」や「他のコンパクトデジタルカメラとは一線を画すほどの強いこだわりがある」と言い切って良いほどである。

初代の外観デザインを大きく変えず、シリーズを受け継いでいるのも魅力だ。初代GR DIGITRALの時点で完成形、以降のシリーズは超完成形というイメージだろうか。

NikonのコンデジCOOLPIX Lシリーズ | COOLPIX L22

2023-09-back-to-digitral-camera-in-2000s-image-8

Nikon COOLPIX Lシリーズ。LはLiteの意味で、2005年10月 COOLPIX1から始まる。COOLPIX22が発売されたのは2010年。日本でiPhoneが発売されたことが2008年であることを考慮すると、すでにコンパクトデジタルカメラは、スマートフォンと激しい競争をしていたのだろう。 「大きく見やすいモニターで、カンタンきれいに撮れる12メガモデル」がメーカーの売り文句。アルカリ単3形電池2本を要するところが時代を感じさせる。

Canonのコンデジ事業の参入 | CanonPowerShot600

2023-09-back-to-digitral-camera-in-2000s-image-12

1996年7月に発売されたCanon初のコンパクトデジタルカメラ Canon Power Shot 600。57万画素で超高画質と評されるアナログな時代。画像記録に関しては記録媒体としてPCカードTypeII, IIIに対応。PCカード、今や見たことない人も多いのではないだろうか。電源は、単3形アルカリ乾電池6本!約15年後に発売されたCOOLPIX22が必要とする乾電池が2本であることに比べると技術の進歩を感じる

この頃から伝わるFUJIFILMの発色の良さ | FinePix 4700Z

2023-09-back-to-digitral-camera-in-2000s-image-16

2000年4月に発売したFUJIFILMの縦型カメラ「FinePix 4700Z」。FUJIFILMは、縦型デザインからデジタルカメラの進化期の中で挑戦的なアプローチがされていることが印象的。このような挑戦から、現在の1億画素カメラを含む幅広い製品を提供する主要メーカーの一つとして地位を得ただろうなと思わされる。

紹介したカメラ以外にも、名前が忘れられているコンパクトデジタルカメラ。これらの小さなカメラが、誰かの大切な思い出を切り取り、今のデジタルカメラの発展に貢献している。早速、中古サイトで、何かコンデジ一つ買って、写真を撮ってみよう。数年後に写真を見返して気づくことがたくさんあるかもしれない。