

カムイに祈る姿 アイヌを知りたくて、私は北海道南部の二風谷で約2か月間、住み込みのアルバイトをさせていただいた。 滞在を始めて2週間ほど経ったころ、地元で「アシㇼパノミおよび新年交流会」が開かれると聞いた。 当日の朝、古いフィルムカメラを手に生活館へ向かうと、「料理を手伝う?」と声をかけられ、大勢の女性が集まる部屋へ案内された。 ホワイトボードには料理名が書かれていたが、アイヌ料理の名前が並び、どれも初めて見るものばかりだった。 言われるまま作業を進め、料理が仕上がるころ、別の部屋ではすでにカムイノミとアシㇼパノミ(新年の祈り)が始まっていた。 急いで向かおうとすると、年長の女性に「アイヌの衣装を着て」と促され、着替えて席についた。 目の前の男性の背中には、アイヌ刺繍が施された衣装が広がっていた。 頭にはイナウを巻き、儀礼に向き合う姿。 その独特な装いと厳かな雰囲気に、私は心の底からわくわくした。 アシㇼパノミでは祈りが捧げられ、その後、シンヌラッパ(先祖供養)の儀礼が屋外で行われた。 雪が舞い、凍えるような寒さの中、供物が並べられた前で、トノトというアイヌの酒をヌサ(木幣)に注ぎ、静かに祈る。 儀礼の後は、アイヌの踊りを眺めながら、振る舞われた料理を味わった。 #photos #ainu #filmphotography #canonae1program #kodakgold200 #アイヌ #儀式