
©︎ Blackmagic Design
Blackmagic Designは、世界的な映像制作イベント「NAB 2025」に先立ち、次世代の映像編集ソフト「DaVinci Resolve 20」を発表した。
100以上の新機能を搭載したこの大型アップデートでは、AIを活用した自動編集支援機能の充実に加え、音声編集、カラーグレーディング、3Dコンポジットなどあらゆる制作工程での操作性が向上している。
AIが編集ワークフローを革新
目玉となるのは、AI技術を活用した「AI IntelliScript」「AI Audio Assistant」「AI Multicam SmartSwitch」などの革新的ツール群。特にIntelliScriptは、テキストの台本をもとに自動でタイムラインを生成するもので、編集の下準備にかかる時間を大幅に短縮。AI Audio Assistantは、複数トラックを自動調整し、プロレベルのオーディオミックスをワンクリックで完成させる。

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加えて、音楽のビートを自動検出する「AI Detect Music Beats」や、テキスト入力で映像を拡張する「AI Set Extender」など、映像と音声の両面でAIが制作の可能性を広げる。
縦長動画対応やクラウド連携の進化
近年のスマホ向け縦型動画の需要に対応し、縦長動画プロジェクトを開くと自動でUIレイアウトが最適化される機能を搭載。
さらに、Blackmagic Cloudとの連携も強化され、クラウドフ
ォルダ共有や非アカウントユーザーとのプレゼンテーション共有が可能となった。これにより、遠隔地のクライアントやチームとのスムーズなコラボレーションが実現される。
カラー・音声編集機能もプロ仕様に進化
カラーグレーディングでは新たに「Chroma Warp」が追加され、直感的なカラー操作が可能に。特定領域のみの彩度や色相補正も容易で、より細やかな表現力が求められる作品制作に対応。また、Fairlightでは「EQマッチ」「レベルマッチャー」などの音声一致機能が追加され、異なる環境で収録された音声のトーンや音量を統一することができる。

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3D・VR制作にも対応強化
Fusionページでは、深度合成や180度VR、HDRI対応の3Dドームライトなど、3DやVR制作向け機能も充実。VR180コンテンツの簡易制作や、リアルな環境光の再現によって、没入感のある表現が可能となる。