cizucuが世界中で開催している〈photo poster project(フォトポスタープロジェクト)〉。cizucuに写真を投稿するだけで、フォトポスターの展示会に参加でき、まだ見ぬフォトグラファー友達と出会うことができます。
台湾・台北で、その場を支えてきたのがJoJoさんでした。台北マネージャーとして、イベントの運営、参加者とのコミュニケーション、現地チームづくり、そして会場の空気を整えることまで。目に見える進行だけでなく、参加者やスタッフが安心して関われるように、細かな気配りを重ねてきました。
今回の記事は、JoJoさんが台湾のpppで歩んできた時間を、卒業・引退という節目に振り返るものです。ファウンダーのRinさんとの対話を通して見えてくるのは、ひとりのマネージャーの記録であると同時に、写真を通じて人と作品が出会う場が、どのように育まれてきたのかという物語でもあります。
インタビュー参加者
JoJo(台北マネージャー)
Rin(プロジェクトファウンダー)
cizucu編集部
同時通訳:Saki

Q.01ゼロからの台北ppp、「詐欺かも?」から始まったマネージャー面接
cizucu編集部
JoJo
最初に仕事内容を聞いたときは、母に「それは詐欺なんじゃないの?」と言われたんです。台湾では、海外の仕事やプロジェクトに関わることに対して、慎重に見られることもあります。実際に、海外へ行ったまま戻れなくなったというような話も耳にするので、母も心配してくれたのだと思います。私自身も、海外のプロジェクトに関わることへの不安は、正直少しありました。
でも、実際に面接を受けてみると、その時間自体がすごく楽しかったんです。受からなかったら仕方ないけれど、経験としてとても良くて。でも、他にも素敵な人がいるだろうなと思っていたので、選ばれたと聞いたときは、本当に感動しました。
cizucu編集部
Rinさんは、面接のときから話す内容に筋が通っていて、熱意がある人だなと思いました。仕事を楽しんでいることも、すごく伝わってきました。
初めて台湾に来たときも、夜市や小吃、小籠包みたいな小さなことに、すごく素直に感動してくれて。それが嬉しかったのを覚えています。

Rin
Q.02泣いてしまった初日
cizucu編集部
JoJo
理由は、うれしさだけではありません。ずっと準備をして、緊張しながら当日を迎えて、想像以上にたくさんの人が来てくれました。参加者同士が交流している姿を見られたことも、本当に嬉しかったです。
でも、ギャラリートークで自分の想いを伝えるときに、緊張してうまく話せなかった悔しさも残りました。だから1日目が終わった夜に、自分のどこを改善できるのか、紙に書き出しました。

台北で初めて開催したpppの初日。
JoJo
cizucu編集部
JoJo
会場設営が思うように進まず、開始が少し遅れてしまったこともあります。展示準備を手伝う予定だったクリエイターが、急遽参加できなくなることもありました。現場では、毎回何かしら予想外のことが起こります。
それでも、スタッフが経験を積んで、少しずつ頼もしくなっていくことがありがたかったです。日本チームに連絡すると、現地にいるみたいにすぐ返事をくれることも、とても心強かったです。
cizucu編集部
JoJo
その積み重ねが、私にとっての台北pppの日々でした。

Q.034歳の参加者が教えてくれたこと
cizucu編集部
JoJo
最初は、こんなに小さな子が写真を展示するんだ、と驚きました。でも、その子の作品を見ていると、写真は上手いかどうかだけで見るものではないんだと、改めて感じたんです。
その写真の背景には、その子が見ていた景色や、家族との時間、その瞬間にしかない気持ちがありました。会場でその話を聞いたとき、写真を通して誰かの大切な時間に触れられることが、pppの面白さなんだと思いました。

cizucu編集部
JoJo
最初は、こんなに小さな子が写真を展示するんだ、と驚きました。でも、その子の作品を見ていると、写真は上手いかどうかだけで見るものではないんだと、改めて感じたんです。
その写真の背景には、その子が見ていた景色や、家族との時間、その瞬間にしかない気持ちがありました。会場でその話を聞いたとき、写真を通して誰かの大切な時間に触れられることが、pppの面白さなんだと思いました。
Q.04相談できる人が、場を育てていく
cizucu編集部
JoJo
マネージャーだからといってすべてを強く決めるのではなく、スタッフ一人ひとりの状況を見ながら、一緒に考えることを意識していました。月に一度会える友達のような感覚もあって、仕事だけではない関係性がありました。
誰かが困っていたら声をかけ、間違いがあっても、ただ指摘するのではなく、そっと直せるところは直す。そうした小さな積み重ねが、チームの空気をつくっていたのだと思います。
Rin
cizucu編集部
JoJo

JoJo
大きな成果というより、参加者やスタッフ、ボランティアが写真をきっかけにつながり、また次の回にも来てくれる。続ける中で、そうした小さな循環と関係性が生まれたことが、私にとってはとても大切でした。
Q.05写真が違うからこそ面白い、安心して語り合える場所
cizucu編集部
JoJo
日本のチームと台湾のチームで、言葉も距離も違います。でも、みんなが「どうすれば参加者にとっていい時間になるか」を考えていました。困ったことがあったときも、すぐに相談できるし、挑戦してみようとすると応援してくれる。その空気が、すごくcizucuらしいと思っていました。
台湾でpppを続ける中でも、写真があることで、初めて会う人同士が自然に話し始める瞬間が何度もありました。作品の前では、年齢や職業、言葉の違いよりも、「この写真をどう感じたか」が先に見えてきます。
cizucu編集部
JoJo

JoJo
Q.06涙のあとに見えた、私なりのマネージャー像
cizucu編集部
JoJo
毎回、同じイベントをしているようで、実際にはまったく同じ日はありませんでした。新しい参加者がいて、新しいスタッフがいて、そのたびに嬉しい瞬間があり、同時に異なる課題も生まれました。だから工夫を重ねながら続けられたのだと思います。

JoJo
cizucu編集部
JoJo
私も最初から全部できたわけではありません。緊張したり、失敗したり、泣いたりしながら、少しずつ覚えていきました。でも、自分なりの気配りや、誰かの作品を大切に見ようとする気持ちがあれば、それはきっと場に伝わると思います。
Q.07JoJoさんへ、ともに台湾のpppをつくった仲間たちから届いた愛のメッセージ
Saki
以前、JoJoが自己紹介で「なぜJoJoと呼ばれているのか」という話をしてくれたことがありました。本当の英語名はJocelynですが、仲間から相談されることが多く、中国語の「求救〜(助けて〜)」と「JoJo」の音が似ていることから、そう呼ばれることが多いそうです。

台北で初めて開催したppp、その前日。
ここからは、JoJoさんと一緒に台湾のpppをつくってきた仲間たちから届いたメッセージを紹介します。そこに共通していたのは、JoJoさんがただ運営をしていたのではなく、安心できる空気をつくっていたということでした。
Saki
JoJo~感謝你一直支持台灣ppp團隊! 因為有你,台灣ppp才能一直維持這麼安心、溫暖的空間。我真的很享受每一次的ppp,也很開心能夠加入台灣ppp團隊,認識你! 我相信未來的你也一定會有很多快樂的時光,要記得照顧好自己、保持健康,好好享受留學生活喔~
洪玉庭(Hazel)
あなたの行動力と、チームのために尽くす姿勢は本当にすごいなと感じています。高雄のイベントに2回とも参加して手伝ってくれたこと、本当にありがとうございます!留学の知らせを聞いて、少し寂しい気持ちもありますが、それ以上にあなたが嬉しいです。健康で、新しい旅路の毎日が充実して楽しくありますように!
阿賢
参加して手伝う機会をくださったこと、そしてその過程でたくさんの励ましをもらったことに感謝しています。これからイギリス留学がすべて順調でありますように。pppと私たちのことも、忘れずに気にかけてくださいね!
Hsu Tai

Ben Lee
あなたの細やかさと優しさには、ずっと感心していました。イベントのとき、静かに用意してくれたコーヒーやお菓子、普段からのみんなへの気遣い、励まし、支え——そのすべてが、チームを温かく、ひとつにまとめてくれました。
あなたがいたからこそ、私たちはただコミュニティに参加しただけではなく、台湾のpppの誕生をともに見守り、この旅の最初の仲間になることができました。台湾のpppに、温かく、互いに信頼し合える文化を残してくれてありがとう。
郭媛婷
これからのあなたは、どんなことでも、どんな分野でも、きっと輝くと思います。海外でのすべてが順調で、健康でありますように。凱旋帰国を待っています〜

阿森
Julia Chou
Q.08JoJoさんがつないだバトン
Rin
参加者が安心して作品を見せられる空気や、スタッフが自分の言葉で話せるチームの雰囲気、写真をきっかけに人と人が近づいていく時間。そういう一つひとつが、JoJoさんのまなざしや気配りから生まれていました。
最初の面接で感じた明るさや情熱は、最後まで変わらなかったと思います。台北のpppをここまで育ててくれて、本当にありがとうございました!

cizucuにJoJoが関わってきた時間はここで一区切りになりますが、台北で生まれた関係性や、参加者の方々が残してくれた言葉は、これからも続いていくと思っています。
卒業は終わりというより、バトンを渡すことに近いのかもしれません。JoJoさんが台北で育ててきたあたたかな場は、次の誰かの手に渡りながら、これからも写真と人をつないでいきます。
これからJoJoさんはロンドンへ渡り、アートセラピーを学ぶ予定です。今回の留学は、フォトグラファーとして歩んできたキャリアを、写真を通して人の感情や自己理解に寄り添う仕事へと広げる一歩でもあります。現地では、アートセラピーに関する展示を準備し、写真との組み合わせを構想しています。
将来は、写真などのアートメディアを通して、人の心に寄り添い、癒しを届けたいと考えています。台北のpppで培った、相手の声を聴き、安心して表現できる場をつくる経験が、次の場所でどのような実践へつながっていくのか。cizucuもロンドンでpppを開催しているからこそ、いつか新しい形でJoJoさんと再び同じ場をつくれることも楽しみにしています。cizucuで過ごした時間と、そこで生まれたコミュニティの輪は、これからも続いていきます。



