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cizucu主宰『Found, After Years』受賞発表 | Challenge #407

By cizucu · 2026年9月4日

cizucu主宰『Found, After Years』受賞発表 | Challenge #407

Cover photo by Yukihiro

cizucu主宰『Found, After Years』受賞発表 | Challenge #407

Cover photo by Yukihiro

はじめに

『Found, After Years』は、cizucuが主宰するグローバルなオンラインフォトコンテスト。cizucuに登録しているクリエイターであれば、誰でも応募できます。応募作品の中から優れた作品をキュレーションし、プラットフォームとして新たな才能を発掘すること、そしてコミュニティとしてクリエイターを支援することを目的としています。

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By cizucu

今回のテーマは、〈Found, After Years〉でした。

写真は、撮った瞬間よりも、あとから見返したときに意味を持つことがあります。写っているものは同じでも、見る人の時代感覚が、時間とともに変わっていくからです。いい写真とは、そんなふうに、見るたびに意味が移り変わっていくものなのかもしれません。

新しく撮る一枚ではなく、写真フォルダーの奥に眠っていた一枚、家族のアルバムや古いカメラの中に残っていた一枚、時間を経てふと見つけ直した一枚。今回も、そんな写真の記憶にもう一度光を当てるような作品が集まりました。

それでは、応募作品と受賞作品をご紹介いたします。

応募作品

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Photo by Jim SUEHIRO

Jim SUEHIRO
2012年に撮影したある小学校一年生の教室です。ひとりの女の子が余裕の笑みでピースサイン。カメラを通して触れ合う瞬間。
写真の評価は人それぞれで、露出や構図など技術的なこと、ましてやカメラの画素数や性能だけではないことを実感します。
参観日の記録写真が14年を経て、記憶と共に成長し作品としてご紹介できることを本当にうれしく感じます。

cizucu編集部
あれから14年。写真の中の小学一年生は、今どんな大人になっているのでしょう。参観日の記録写真が、時間を経て、一枚の作品として立ち上がってくる。こういう写真こそ、iPhoneの中にしまっておくのではなく、プリントして、本のしおり代わりに挟んでおきたいですね。

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Photo by Kohki Kanai

Kohki Kanai

cizucu編集部
飛行機では、通路側派ですか。それとも窓側派ですか。きっと、窓側と答える人が多いのではないかと思います。あの高さから眺める景色は、旅のいちばんの醍醐味なのかもしれません。
Kohkiさんは、その窓の外を眺める感覚を、日付刻印のフィルムカメラで見事に自分のものにしています。焼き込まれた数字の向こうで、きっと今も、あの日の旅が静かに再生されているのでしょう。

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Photo by lifeOfGai

lifeOfGai
3年前写真を撮り始めたときに最初の大好きな写真

cizucu編集部
これぞまさに「下手うま写真」だと、思わず褒めたくなる一枚。
撮られていることを意識しているのか、していないのか。その曖昧な目線がどこかユーモラスで、スナップならではのワンシーンを切り取ったナチュラルさがよかったです。最近うまく撮れないな……と感じるときは、こんな過去の一枚を見返して、クスッと笑ってしまう感覚を取り戻してほしい。

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Photo by 박효구

박효구
Film, 1993

cizucu編集部
これは再演された一枚なのか、それとも本当に1993年に撮られた一枚なのか。顔の見えない夫婦、どこか現代的な洗練をまとった構図。それでいて、写真の色味やテクスチャー、何よりウェディングドレスのかたちが、その時代を静かに語っています。
答えを確かめる前に、想像がふくらんでいく一枚でした。

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Photo by Yukihiro

Yukihiro
25年ほど前に撮ったサグラダファミリア

cizucu編集部
サグラダ・ファミリア!
ヨーロッパをバックパックで旅すれば、定番といってもいいほど訪れる場所ですが、「いつ訪れたか」は人それぞれ。一見どれも同じ姿に見えて、実際に写っているのは、その時々の未完成のサグラダ・ファミリアです。
最も高い「イエス・キリストの塔」は、設計者ガウディの没後100年となる2026年6月に完成しました。ただし、正面の「栄光のファサード」や細部の装飾を含む建物全体の完成は、2030年代半ば(2034〜2035年頃)と予測されています。
「あの頃はまだ、サグラダ・ファミリアは未完成だったのよ」。いつか孫にそう話してみたい、そんなロマンを抱く人にとっては、今こそ訪れどきです。

受賞作品

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Photo by wayfarer0915

wayfarer0915
Red coat, white scarf, standing beneath a glowing tree in 1987 Tokyo—lights blur like forgotten promises, night swallows the moment whole. She’s not posing; she’s waiting for time to catch up.

cizucu編集部
クリスマス、赤いコート、1987年の東京。あの頃に戻りたいと願っても、たどれるのは記憶の中の幻影だけで、二度と本当に戻ることはできません。だからこそ、当時は気づかなかった良さが、今になって静かに立ち上がってくる。
〈Found, After Years〉というテーマに、まっすぐ応えてくれた一枚でした。

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Photo by ノスタルジックパトロール

ノスタルジックパトロール
生まれた時からねぇちゃんは ずっと僕を気にかけてくれてた。 35年以上経っても、家族ってなんかいいな。

cizucu編集部
家族アルバムから取り出してきたことが、そのまま伝わってくる一枚。手書きで記された「昭和」の文字、鉛筆の筆跡。
その一つひとつに、写真を撮った人、整理した人、そして時間を経て見つけ直した人の気配が残っています。そうしてこの一枚が、いま私たちのもとに届いたんだなと感じられました。

最後に

いかがでしたでしょうか。
『Found, After Years』には、時間を経て見つけ直された写真だからこそ宿る、静かな強さや懐かしさを感じさせる作品が多く集まりました。

写真は、撮った瞬間だけで完結するものではありません。時間が経ってから見返すことで、当時は気づかなかった感情や、その写真が持っていた意味に出会い直すことがあります。
今回のコンテストが、そんな「見返す時間」をつくるきっかけになっていれば嬉しく思います。

時には、カメラを持つ手をいったん休めて、写真フォルダーを見返してみてください。きっとそれが、次の一枚へ進むためのいい休息になるはずです。
たくさんのご応募、ありがとうございました。

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