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フランスの注目クリエイター・Julien Magreが答える「10の質問」| ISSUE #249

By cizucu · 2026年7月8日

連載『グローバルインタビュープロジェクト』
フランスの注目クリエイター・Julien Magreが答える「10の質問」| ISSUE #249

©︎ Julien Magre

フランスの注目クリエイター・Julien Magreが答える「10の質問」| ISSUE #249

©︎ Julien Magre

独自の視点で写真表現を追求する人物へのインタビューを通じて、創作の原点や思想、制作プロセスを掘り下げ、世界中のフォトグラファー・フォトメディアに新たなインスピレーションを届けます。

フランスを拠点に活動するフォトグラファー〈Julien Magre〉さんの創作の原点、そして大切にされている思想や視点。それらを今の時代に言葉としてアーカイブし残していくことは、これからの写真文化の一端を支えていくはずです。

今回の「10の質問」を通して、その表現がかたちになるまでのプロセスに迫ります。

Information
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Julien Magre

2000年にパリ国立高等装飾美術学校(ENSAD)を卒業(首席)。2017〜2025年はギャラリー「Le Réverbère」に所属。そして2022年にはフランスで最も権威ある写真賞の一つニエプス賞を受賞。作品は julienmagre.fr で公開している。

Instagram : @julien__magre

Q1. あなたの写真の原点と、現在の活動について教えてください。

写真を始めたのは1995年頃です。もともとはグラフィックデザインを学び、パリの装飾美術学校で写真を学びました。
現在はアーティスト・フォトグラファーとして活動中です。展示を行うほか、10冊以上の作品集を出版してきました。2022年にはニエプス賞を受賞しています。

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©︎ Julien Magre

Q2. あなたの作品において、最も大切にしている要素・テーマは何ですか?

私のテーマは「家族」です。25年以上にわたり、子どもたち(ルイーズ、スザンヌ、ポール)と、子どもたちの母であるキャロリーヌを撮り続けてきました。

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家族という個人的で、親密な領域の探求を続ける一方で、近年は大小を問わず「領域(テリトワール)」という考えにも取り組んでいます。たとえばチリのアタカマ砂漠では、研究者マチュー・グネル、画家アレクサンドラ・ルッソプロスと共同で作品制作を行いました。

Q3. あなたの作品はどのように生まれますか?直感や偶然、現場での判断など、創作の裏側が知りたいです。

ほとんどの場合、撮るのは身近な人々や、よく知っている場所だけです。25年間、同じカメラとレンズを使いフィルムでの撮影を続けています。かなりラディカルな選択ですが、同じ視線と同じ精度で世界を見続けるための方法でもあります。撮影はあらかじめ決め込まず、直感のままに、そして何より楽しさを優先します。

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©︎ Julien Magre

Q4. あなたが表現を続ける原動力は何ですか?

私の作品は常にリアルで、演出は一才ありません。私が愛してやまないこの「現実」は尽きることがなく、いつも私を驚かせ、尽きないインスピレーションを与えてくれます。
私にとって写真は盟友であり、親友のような存在。私が表現を辞める理由は一つもないのです。

Q5. お気に入りの一枚を見せてください。その一枚に込めたストーリーや、選んだ理由も知りたいです。

これは、私の娘ルイーズが実家で昼寝をしているところを写した一枚です。正確な日付は覚えていませんが、2010年頃だったと思います。
素晴らしい光に包まれた、やわらかな写真で、穏やかでありながらどこか神秘的でもあります。

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©︎ Julien Magre

このイメージは私にとって、充足や優しさの具現である一方で、奥にある黒、第二の背景に口を開ける深淵や底なしの空間のようなものが、少しだけ謎めき、不穏さも帯びています。こうした相反する気配が同居しているところに惹かれ、この一枚をお気に入りとして選びました。

Q6. AI時代に、写真はどんな意味を持つと思いますか?

一見すると、AIは私にとって脅威であり、味方ではありません。私は写真と、その人間性、そして脆さを深く信じています。

写真には、真実性、身体性、感受性、詩情といったかたちで世界を語る大きな力があります。だから私は全身全霊で闘い、写真と「生きているもの」を信じ続けたいです。

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©︎ Julien Magre

Q7. フランスのシーンの中で、あなたが「重要だ」と感じる動きやコミュニティは?

たとえば写真家のドロレス・マラやアントワーヌ・ダガタがとても好きです。二人はスタイルや主張が対照的ですが、それぞれの強い個性に惹かれます。特にダガタの作品には、暴力性や切迫した感覚があり、時に強く心を揺さぶられます。

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Q8. 他国の写真シーンやクリエイターに、興味や刺激を感じることはありますか?

日常や家族、私的なまなざしを作品にしてきた写真家たちに強く惹かれています。たとえば〈Nan Goldin〉、〈William Eggleston〉、〈Jim Goldberg〉、〈Emmet Gowin〉、〈Robert Frank〉などです。

Q9. あなたが人生をかけて追い求めたいことは?

人生そのもの。そして愛です。

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©︎ Julien Magre

Q10. 世界中のクリエイターへ、今のあなたから届けたいメッセージをお願いします。

創り続けましょう。世界を記録し続けましょう。私たちのささやかな意志で抗い続けましょう。そして、この世界をより美しく、より濃密にしてくれる偉大なアーティストたちに感謝したいです。

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私は芸術の力を信じています。それは静かな闘いですが、大切なな力です。芸術は、信じること、思い描くこと、より良い世界を夢見ることを可能にしてくれます。

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