写真を愛するクリエイターたちが語る、カメラとそのストーリー。「愛機」という存在には、それぞれの人生観や価値観が映し出されます。今回の連載では、〈FUJIFILM X-H2〉を愛用するゆうさんが登場。
スマートフォンが主流となったいま、「カメラで撮る意味」を見失いかけていたゆうさん。そんな価値観を大きく揺さぶったのが、〈FUJIFILM X-H2〉との出会いでした。
「スマホの方が綺麗に撮れる」という当たり前を覆した、たった一枚の写真。そこから、フィルムシミュレーションの奥深さや、〈XF35mmF1.4 R〉との試行錯誤を重ねながら、写真と向き合う時間が少しずつ変わっていく。葛藤と発見を繰り返しながら、ゆうさんが辿り着いた“写真の楽しさ”とは何か。その過程に静かに迫ります。
〈FUJIFILM X-H2〉基本情報
〈FUJIFILM X-H2〉は、約4020万画素のAPS-Cサイズ裏面照射型センサー「X-Trans CMOS 5 HR」を搭載した高解像度ミラーレスカメラです。最新の画像処理エンジン「X-Processor 5」により、高精細な描写と優れた色再現を実現しています。高性能AFや動画性能も兼ね備え、スチル・動画問わず幅広いクリエイターに支持されている一台です。
すべてのはじまりは、一枚の写真
カメラで撮るより、スマートフォンの方が綺麗に撮れる。ずっとそう思っていました。F値もシャッタースピードも分からず、オートモードでしか撮れない。正直、なぜわざわざカメラで撮るのかも分からなかったんです。うまく撮れないし、スマホの方が簡単で綺麗だと思っていたから。
そんなとき、Instagramでふと目にした一枚の写真。FUJIFILMのカメラで撮られたその写真は、今まで見てきたものとはどこか違って見えました。
空気まで写っているような質感。「こんな写真を、自分も撮ってみたい」あの瞬間から、すべてがはじまりました。

Photo by ゆう
分からなかった言葉が、表現に変わる
〈FUJIFILM X-H2〉を手にしてから、初めてカメラのことを知ろうと思いました。
F値、シャッタースピード、ISO。今まで避けてきた言葉を一つずつ理解していく。「あの色味の写真が撮りたい」、ただそれだけの理由で勉強会にも参加しました。
マニュアルで撮れるようになってからは、フィルムシミュレーションに夢中になりました。
クラシックネガの、一度で決まるようなフィルム感。クラシッククロームの、やわらかく落ち着いた色。プロビアで切り取る夜景の美しさ。同じ景色でも、選ぶ設定ひとつでまったく違う表情になる。その奥深さに、気づけば完全に惹き込まれていました。

Photo by ゆう
そしてもうひとつ、出会えてよかったと思う存在が〈XF35mmF1.4 R〉です。
最初はまったくうまく扱えませんでした。AFは速くなく、思うようにピントも合わない。自分にはまだ早かったのかもしれない、と感じたこともあります。
でも、それはレンズのせいじゃなかった。ただ、自分の経験が足りなかっただけ。ピントが合わず落ち込んだ日もありました。それでも、不思議と手放したいとは思わなかったんです。

Photo by ゆう
もっと上手くなりたい。もっと撮りたい。
もっと、いろんな場所へ行きたい。
そう思わせてくれたのが、このレンズでした。

Photo by ゆう
「写真って楽しい」と思えた瞬間
F1.4の開放で生まれる、やわらかなボケ。その一枚を見たとき、はじめて「写真って楽しい」と心から思えました。
35mmという距離は、人を撮るには少し近いと感じることもあります。でも、旅先で出会う風景や建物、その日の空気ごと切り取るには、ちょうどいい距離でした。

Photo by ゆう
ただ綺麗に撮るためじゃない。自分が感じた空気や、その瞬間の温度を残すために撮る。あの日見た一枚から始まったこの道は、まだ続いていきます。
これからも私は、X-H2と35mm F1.4とともに、写真を撮り続けていきたいと思います。

Photo by ゆう

ゆう
何気ない日常の中にある、小さな「愛しい」を撮り続けています。 FUJIFILM X-H2とX100Ⅵを片手に、光や色、その場の空気ごと閉じ込めるようにシャッターを切るのが好きです。 FUJIFILMの感情まで写すという考え方や色表現に惹かれ、ただの記録ではなく、その瞬間の温度を残す写真を目指しています。 カメラ歴は3年目。日常の中にある、見過ごしてしまいそうな美しさを大切に撮り続けています。
cizucu:ゆう
Instagram:@y.camera78

