はじめに
『Rediscover the Everyday』は、cizucuが主宰する、cizucuに登録するクリエイターであれば誰でも応募できるグローバルなオンラインフォトコンテスト。応募作品の中から優れた作品をキュレーションし、プラットフォームとしての新たな才能の発掘、そして、コミュニティとしての支援を目的としています。
今回のテーマは、〈日常の再発見〉でした。
このコンテストでは、日々の繰り返しのなかで見過ごしてしまいがちな一瞬に、改めて光を当てることを目指しました。
寄せられた作品からは、見慣れた風景が視点ひとつでまったく違う表情を見せること、そして何気ない時間の中にも確かな美しさが息づいていることが、まっすぐに伝わってきました。
ここからは、素晴らしい応募作品の中からピックアップした作品とあわせて、受賞作品をご紹介します。
応募作品

Photo by yan
yan
覆う
cizucu編集部
夜の路地に置かれたスクーターに、白い布が無造作に掛けられているだけなのに、光を受けた白がやけに生々しく、周囲の闇や壁の質感まで浮かび上がらせています。誰かの「途中」が残した痕跡が、見慣れた日常を少しだけ不穏で、少しだけ詩的な風景になっています。〈日常の再発見〉を、静かな緊張感で届けてくれる一枚です。

Photo by 服部まいこ
服部まいこ
📷 FUJIFILM X100V
cizucu編集部
タイルに描かれた小さな花柄と、そこに静かに寄りかかるシャワーヘッド。ありふれた浴室の一角が、光の落ち方と余白の取り方によって、どこか懐かしく温度のある風景として立ち上がっています。毎日目にしているはずのものほど、意識の外に溶けてしまう、そんな瞬間をやさしくすくい上げ、〈日常の再発見〉をまっすぐに体現した作品です。

Photo by 白羽
白羽
大稻埕一角
cizucu編集部
黒いアーチの壁一面に並ぶ古い写真。その横で鮮やかな黄色のシルエットが一本の針金に導かれるように横切る構図がとてもユニークです。見慣れた街角が、その瞬間ふと小さな物語へと姿を変えています。 過去の記憶がにじむ背景に、いまこの瞬間の遊び心が重なり合い、日常の奥に潜んでいた発見が静かに立ち上がる一枚だと感じました。
受賞作品

Photo by iNo
iNo
📷 SONY α7R II
cizucu編集部
電柱から四方へ伸びる無数の電線が、空を切り取り、水面の上に幾何学のようなリズムを描いています。中央を覆う淡いにじみは、いつもの景色に“見えない層”を一枚重ね、日常の輪郭をそっと揺らす仕掛けのよう。見慣れたはずのインフラが、視点ひとつで詩的な風景へと反転していく。なんとも、静かに美しい瞬間です。

Photo by blake islington blake
blake islington blake
The Tube
cizucu編集部
トンネルの奥へと伸びる光の列と、手前を横切る人物の揺らぎ。その一瞬のブレが、ただ通り過ぎるだけだった地下通路を「記憶の通り道」へと変えています。見慣れた場所ほど、私たちは実は何も見ていないのかもしれない。そんな感覚を、光と影の重なりが静かに呼び覚ます。日常の奥に潜んでいた風景をすくい上げる、まさに〈日常の再発見〉の一枚です。
最後に
いかがでしたでしょうか。
みなさまから寄せられた作品は、何気なく通り過ぎてしまう日々の一瞬に、あらためて目を留めたくなるような“気づき”を届けてくれました。
あえて残された余白や、静かに揺れる余韻の中には、言葉にしきれない感情や記憶と結びつく瞬間も宿ってたように思います。それぞれの一枚が見る人の心にそっと寄り添い、これからの日々をやさしく照らしてくれることを願っています。
次回のフォトコンテストでも、みなさまの一枚に出会えることを楽しみにしています!


