春の足音が本格的に聞こえてきました。外に目を向けると草木が芽吹きはじめ、徐々に春めいていく景色をぼくも日々楽しんでいます。
春には様々な楽しみがありますが、やはりその中でも桜の開花は多くの人にとって特別な意味を持ちます。
日本人の生活に自然と馴染み、季節の移ろいを表す代名詞と言ってもよい桜。もちろん日常に溶け込んだ桜も美しいものですが、桜を意識的に写真に残そうというのもまた、カメラ好きにとっては重要なイベントです。
春の思い出の栞
過去の写真作品を遡るに当たって、桜ほど簡単に探せる被写体はありません。だって、毎年必ず春先に撮影しているはずですから。
桜は限定的かつ定期的なイベントとして毎年やってきます。桜が写っていれば、それは常に春の写真です。

Photo by マサヒデ
なにか当たり前のことを言っているようですが、これに代わる被写体は意外と他に見つかりません。フォトアルバムをざっと見返したときに、桜色の写真はまるで栞のように、春の思い出がある場所がすぐにわかります。
それはたとえ記憶から薄れていたとしても、きっと思い出す手助けをしてくれます。
背景に桜がある写真
ともすれば写真表現における桜は、主題としての美しさだけでなく、思い出を残すための背景という役割も重要ということでしょう。

Photo by マサヒデ
桜が写っている写真が語るもの。それはたとえ個人的な思い出だったとしても、桜という文化を知っている人が見れば、その裏側にあるストーリーがなんとなく伝わってくるはずです。
少なくとも温かな懐かしい気持ちになるのが、桜を背景とする写真に共通する魅力です。
桜を写すのではなく、桜が咲いている季節を写す。そんな気持ちでシャッターを切ると、思い出を残す写真が撮れるかもしれません。
思い出は必ず残る
少しテクニカルな面にも触れておきましょう。やはり一番重視したいのは光の方向。順光は記録写真に向いていますが、春の雰囲気を残す意味合いでは逆光の方が印象的な作品に仕上げやすいでしょう。
あるいは曇りの日を狙って撮るのも、コントラストを抑えて柔らかい作風に仕上げるのに効果的です。

Photo by マサヒデ
設定値はそれほど難しくありません。絞りは思い切って開放に、シャッター速度は1/500秒以上にしておけば春風による揺れもだいたい防げます。
あとはカメラに任せて、白飛びを恐れず撮ることをおすすめします。難しいことは気にせず、桜を撮れば春の思い出は必ず残ります。

