「えっ、なんでこんなシマシマが写ってるの?」夜景や室内で撮った写真に、そんな謎の縞模様が出現したことはありませんか。その現象、ただのミスに見えて実は「フリッカー現象」と呼ばれる、光の振る舞いとシャッター速度が生む写真の“罠”です。
今回は、縞模様の原因から防止法、さらに応用して表現に変えるアプローチまでをお届けします。偶然のノイズが、写真表現の新しい扉を開くかもしれません。
なぜシマシマが写る?フリッカー現象の正体
フリッカー現象とは、蛍光灯やLEDライトなどの人工光が人の目には見えない速さで点滅していることに由来します。カメラのシャッター速度と光の点滅周期がずれると、その差が縞模様(バンディング)として映り込んでしまうのです。

Photo by はくらく
それは、スマホでもミラーレスでも、特に夜間や室内での撮影ではよくある現象。でも、仕組みを知れば対策は意外とシンプルです。
撮影時にできる3つの攻略法
フリッカー現象を防ぐには、撮影前のちょっとした工夫がカギになります。まず試したいのは、スマホやカメラに搭載されている「アンチフリッカー」または「バンディング軽減」機能をオンにすること。これは光源の点滅周期を自動で検出し、縞模様が出にくいように補正してくれる便利な機能です。
次に重要なのが、シャッタースピードの設定。日本では電源周波数が地域によって異なるため、東日本では1/100秒、西日本では1/120秒を目安に設定するとフリッカーの発生を抑えやすくなります。知らずに適当な速度で撮ると、縞が入りやすくなるので要注意です。

Photo by nako
そしてもう一つの対策は、光源自体の見直し。撮影場所の照明が強くフリッカーを起こすようなら、フリッカーの少ないLEDライトに変えたり、照明の角度を調整して被写体への反射を減らすと効果的。こうした光の扱い方で、シマシマのないクリアな画づくりが可能になります。
ノイズを表現に変える、逆転アプローチ
縞模様を見つけた瞬間、「失敗だ」と切り捨ててしまうのは、少し惜しい選択です。思い切ってフリッカーを“素材”として取り込むことで、抽象的でデジタル感あるビジュアルが作れます。

Photo by Shun
特に高速シャッターであえて縞を拾い、カラーや構図を工夫すれば、“偶然”がアートになる。ノイズを楽しむ視点、それこそが今っぽい写真表現の鍵かもしれません。

