cizucuが世界中で開催している〈photo poster project(ppp)〉。cizucuに写真を投稿するだけで、フォトポスターの展示会に参加でき、まだ見ぬフォトグラファー友達と出会うことができます。
pppは2024年12月末にスタートし、わずか一年で日本各地にとどまらず、海外へと広がるプロジェクトへ成長しました。その成長を支えてきた中心的な存在が、各国・各都市で活動するエリアマネージャーです。
今回は、そんなエリアマネージャーとして台湾のppp運営を支えているJoJo Tsaiさんに、お話を伺いしました。
自己紹介をお願いします!
こんにちは。cizucu台湾のカントリーマネージャーを務めているJoJo Tsai(蔡易蓁)です。現在は主に、台湾エリアにおける展示の開催および関連する運営を担当しています。
私にとって写真は、ありのままを記録し、表現できる手段です。言葉で自分を表現するのはあまり得意ではありませんが、写真という表現を通してであれば、より自然に世界とつながり、他者とコミュニケーションを取ることができると感じています。

pppに参加するたびに、それは私にとって毎回異なる体験になります。写真に対する人それぞれの多様な捉え方に触れることで、世界を見る新たな視点に気づかされ、写真を楽しむための新しい角度を見つけることができています。
pppならではの魅力は?
最大の魅力は、クリエイターと鑑賞者が実際に出会い、心から安心して交流できるリアルな場を生み出していることだと思います。
誰かがあなたの作品の前に立ち、「この写真、好きです!」と直接伝えてくれたときの感動は、オンライン上で何百もの「いいね」やコメントをもらうことよりも、はるかに大きなものです。それは、理解され、見てもらえているという確かな実感であり、実体験としての展示だからこそ得られる、かけがえのない価値だと感じています。

pppの会場では、すべてのクリエイターが等しく尊重され、肯定される存在です。これまでに、韓国や香港、さらにはヨーロッパからの参加者とも出会ってきましたし、最年少の参加者はわずか6歳でした。ここでは、バックグラウンドや年齢、経験に関係なく、共有したいという気持ちさえあれば、誰もが安心して、自然体で他者と交流し、その中から写真への情熱やインスピレーションを見つけることができます。

私自身が特に好きなのは、pppの定期プログラムのひとつである『ギャラリートーク』です。そこは、じっくりと語り、そしてしっかりと耳を傾けることができる時間であり、作品に向けられたそれぞれの深い愛情や、まったく異なる解釈に触れることができます。また、写真の奥に込められた、創作者にとっての意味や、思いがけない物語を知ることができる場でもあります。

「大変だった…」と感じたエピソードは?
正直なところ、私はあまり「大変だった」と感じることはありません。イベントの最中に参加者の皆さんが楽しそうな笑顔を見せてくれたり、終了後に心のこもった感想を伝えてくれたりすると、疲れていたはずの瞬間も自然と和らぎ、また次への原動力になります。
台湾で初めてpppを開催したときのことを振り返ると、実はとても緊張していました。私自身がpppの理念を心から大切に思っていて、この取り組みが台湾でも継続的に広がり、より多くの人が展示を楽しみ、作品を共有する喜びを感じられる場になってほしいと強く願っていたからです。
だからこそ、参加者の方々から「pppの考え方や雰囲気がとても好きです」という声をいただいたときは、本当に嬉しく、ほっと胸をなで下ろしました。

もし少し個人的な挑戦を挙げるとすれば、私にとっては、ステージに立って開会の挨拶をしたり司会を務めたりすることが、決して簡単ではありません。
もともと人前で話すよりも、話を聞くことのほうが得意なタイプなので、毎回たくさんの時間をかけて準備しています。同じように、人前で話すことに緊張してしまう方に、少しでも勇気を届けられたら嬉しいです。
「やっていて良かった!」と感じる点は?
pppが終わるたびに、参加者の方から「この展示会、大好きです!」と自ら声をかけてもらえることがよくあります。皆さんが心から楽しんでいる様子を目にする瞬間は、私にとっていちばん率直で、そして何より嬉しい時間です。
また、イベントが終わったその日のうちに、次回開催の申し込みについて尋ねてくださる方も多く、そのたびに、この活動に寄せられている確かな手応えや熱意を実感し、次に皆さんとまた会えることが楽しみになります。

pppをきっかけに参加者同士が知り合い、イベント後に友人になったり、SNS上で交流を続けていたりする様子を見ると、本当に胸を打たれます。写真が作品として存在するだけでなく、新たなつながりや関係へと広がっていく。そんな場面に触れるたびに、「この活動ができて本当によかった」と、改めて感じます。
そして、日本のチームメンバーがこれまでのイベント運営の経験を惜しみなく共有してくれたこと、そして私を信頼し、支えてくれたことにも、心から感謝しています。そのおかげで、自分らしいやり方で安心して取り組むことができました。
台湾のチームメンバーにも深く感謝しています。現場では常に心強い支えとなってくれ、何の不安もなく活動に向き合うことができました。そして何より、温かく、親切で、励ましやフィードバックを届けてくれたすべての参加者の皆さんに、心からありがとうと伝えたいです。

pppを運営するうえで、心がけてきたことは?
私たちは常に、参加者の皆さんがイベントのすべてのプロセスを心から楽しめること、そして帰る頃には自然と「今日参加して本当によかった」と思ってもらえるような体験を届けたいと考えてきました。そのため、企画や運営においては一つひとつの細部にまで目を配り、できる限り丁寧で心のこもったサポートを心がけています。

私自身が特に大切にしているのは、誰もが安心して、肩の力を抜き、対等な立場で参加できる場をつくることです。写真の経験の多寡や出身地、年齢、性格、あるいは撮影しているテーマに関わらず、ここではそれぞれが自分のペースや向き合い方を見つけ、安心して作品を共有し、他者と交流できることを大切にしています。
pppを通して、参加した人がただ純粋に、「自分の作品が、ちゃんと見てもらえた」、「この瞬間が、本当に好きだ」そう感じられる場であり続けてほしいと願っています。
あなたのエリアで、今後挑戦してみたいことは?
私は、pppが台湾において、少しずつ新しい写真文化を育んでいけたらと願っています。オンライン上のコミュニティだけでなく、実際の展示空間で人と人が出会えること。自分の作品が丁寧にプリントされ、展示され、誰かにじっくりと見てもらい、そこで会話や交流が生まれる。そんな体験を通して、より多くの人が写真を楽しみ、展示に参加し、人と関わることの喜びを味わってほしいと思っています。

そのために、pppを台湾の北部・中部・南部など、より多くの都市へと広げていきたいと考えています。慣れ親しんだ地元の街でも、あるいは全く知らない街でも、そこで出会う人や物語に期待しています。
心から、どの街でも、写真を愛する皆さんと出会えることを願っています。
ppp全体として、今後どう広がっていってほしいですか?
多くのソーシャルプラットフォームでは、私たちは知らず知らずのうちに再生数や「いいね」の数にとらわれがちです。しかし、pppの展示会場では、他者からの交流や肯定をとてもリアルに、そして直接的に感じることができます。それは私たちにとって、非常に貴重な体験です。だからこそ、たとえ初めて訪れる街であっても、自然体で、気負うことなく展示に足を運び、参加することができるのだと思います。
今後は、より多くの人にpppへ参加してもらえたら嬉しいですし、いつか海外での展示参加が、海外旅行に出かけるように気軽で楽しいものになってほしいと願っています。私たちは自由にさまざまな都市を訪れ、pppに参加し、お互いの作品を通して、より多くの美しい人や風景、出来事と出会っていけたらと思います。
そして、そうした体験の積み重ねの中で、自然と「私も創作を続けていきたい」、「もっと発見したい」、「これからも体験し続けたい」、そんな気持ちが心に芽生えていくことを願っています。
pppをどんな人へおすすめしたいですか?
写真が好きで、誰かと共有したい作品がある方であれば、どなたでもpppへの参加を心から歓迎します。
また私は特に、「作品を発信したい気持ちはあるけれど、同時に心のどこかで自分を否定してしまう声を抱えている人」にこそ、pppをおすすめしたいと思っています。自分は本当に十分なのだろうか、見てもらう資格があるのだろうか、まだ準備ができていないのではないか、何から始めればいいのかわからない。そんなふうに悩んでしまうこともあるかもしれません。でも、pppへの参加は、きっと素晴らしい最初の一歩になるはずです。

実は私自身も、以前は自信のなさからくる完璧主義に縛られて、「すべてが整ってから始めよう」と思い続けた結果、考えすぎてその場に立ち止まってしまうことがよくありました。けれどpppでは、あなたが「これを共有したい」と思う一枚の写真を選ぶだけで大丈夫です。あとのことは、私たちのチームが一緒に寄り添いながら準備を進めていきます。
心から生まれた創作は、必ず大切に見てもらう価値があります。そして、その真心はきっと、ほかの誰かの心にも届くと私は信じています。

JoJo Tsai
Taiwan Country Manager
cizucu:JoJo Tsai
Instagram:@jojotsai_studio


