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By cizucu ·

cizucuが世界中で開催している〈photo poster project(ppp)〉。cizucuに写真を投稿するだけで、フォトポスターの展示会に参加でき、まだ見ぬフォトグラファー友達と出会うことができます。
pppは2024年12月末にスタートし、わずか一年で日本各地にとどまらず、海外へと広がるプロジェクトへ成長しました。その成長を支えてきた中心的な存在が、各国・各都市で活動するエリアマネージャーです。
今回は、そんなエリアマネージャーとして韓国のppp運営を支えているJiye Jeonさんに、お話を伺いしました。
こんにちは。韓国でソウル地域マネージャーを務めているチ・イェジです。ppp展示の初のグローバル開催地であるソウルで運営を担当しており、2026年には釜山での立ち上げ、運営にも携わる予定です。
写真は、本当に自然なかたちで私の人生に入り込んできました。学生時代、旅行会社で働きながら初めてカメラに触れたのですが、仕事があまりにも大変で、「写真は自分とは縁がないのかもしれない」と思い、それを機に地元に戻ったことがありました。倉庫を整理していると、父のカメラバッグが目の前にぽとりと落ちてきたんです。その日を境に、古いフィルムカメラは私のものになり、今も写真制作を続けています(笑)。

2025年9月から韓国でもpppがスタートし、すでに3回の開催を通して、100名を超える韓国の写真家の方々と出会い、写真について語り合ってきました。私自身も専門出身ではなく、一緒に制作する仲間が多いわけではなかったので、「写真が好き」という気持ちひとつで集まったこのコミュニティの力を、最近あらためて強く実感しています。
「カジュアルさ」と「真心」だと思います。pppの展示は、写真が好きで楽しむ気持ちさえあれば誰でも参加できるので、参加へのハードルは低い一方で、とても純粋な場でもあります。技術や経歴はまったく重要ではありません。自分が撮った一枚の写真を、みんなの前に差し出すという行為そのものが、写真の楽しさをあらためて思い出させてくれるように感じています。
当日は、ポスターを持ち帰るためのバッグと、他の参加者に出会えることへのワクワクした気持ちだけを持って来てもらえれば大丈夫です。1日4時間という、短いといえば短い時間の中で、できるだけ濃密に楽しんでもらえるよう、すべてのスタッフが心地よい雰囲気づくりを大切にしています。

また、参加者の方が自分の写真について直接語る『ギャラリートーク』の時間も、とても印象的です。写真に込められた背景や想いを聞いて、はじめて鑑賞が完成し、長く心に残る瞬間が生まれます。
ただ静かに聞くだけの時間ではなく、共感や応援、拍手や歓声が自然と交わされる時間で、「やって本当によかった」と感じられる、いちばん温かいひとときだと思っています。
まだ運営回数が多くないこともあって、毎回の開催がすべてひとつのミッションのように感じています(笑)。最初の頃は、何よりもまず、誰もが安心して楽しめる環境づくりに注力していましたが、最近の回では進行や全体の流れをよりスムーズにすることにも気を配っています。
設営が想定より遅れてしまうと、思わず冷や汗をかくこともありますが、みんなで力を合わせている姿を見ると、「きっと大丈夫」と自分に言い聞かせるようになります。

個人的には、とくに『ギャラリートークの冒頭の言葉』には強いこだわりを持っています。どうすればpppの価値を誠実に伝えられるかを考えながら、前日の夜まで話す内容を練ることも少なくありません。イベント当日、ギャラリートークが終わると緊張が一気にほどけて、少しだけひとりの時間を持つこともあります。
韓国では、pppの開催数がまだ少ないので、多くの方にとっては馴染みのないものだと思いますが、現地で私たちを信じて参加登録をしてくださる方々と出会えた瞬間に、強いやりがいを感じます。再び足を運んでくださる方にお会いできたときは、その喜びはさらに大きくなります。
pppが「人生で初めての展示です」と話してくださる方も本当に多く、その方々から「よかった」「最初の展示がpppで本当によかった」と言ってもらえると、心から温かい気持ちになります。
展示が終わったあとも、Instagramを通して継続的に交流し、つながりが続いている様子を見ると、「ああ、いい波が生まれているな。本当にやってよかった」と実感します。
私が運営しているpppでは、誰もが「好きだ」という気持ちを無理なく感じられて、その気持ちを隠さずに表現できるような、安心感がありつつも活発な雰囲気づくりに力を入れています。
私自身もそうですが、韓国では「何事もきちんとできていなければならない」というある種のプレッシャーを感じやすい社会だと思っています。自分の気持ちよりも、外から見える成果が重視されてしまう瞬間も多いですよね。
そうした状況のなかで、気づかないうちに「好きだったはずの気持ち」が揺らぎ、純粋に楽しむことがだんだん難しくなってしまう。私自身、そんな経験をしてきました。

だからこそpppでは、そういった評価軸や基準をできるだけ手放して、「写真が好き」「写真を楽しんでいる」という気持ちがあれば、誰でも参加できる場所だと伝えています。
現場では、参加者一人ひとりの話にしっかり耳を傾け、作品から感じたことを言葉にして共有しながら、年齢や性別に関係なく、誰もが自然に対話できるよう、スタッフが丁寧につなぐ役割を担っています。
直近の目標としては、地域内での活動範囲を広げていくことです。これまではソウルの弘大(ホンデ)や延南洞(ヨンナムドン)周辺でのみ展示を行ってきましたが、今後は鍾路区(チョンノ)や蚕室(チャムシル)など、ソウルの別のエリアでもpppを開催し、より多くの写真家の方々と出会いたいと考えています。
pppを始めてから、韓国にはこんなにも多くの写真家がいるのだと、あらためて実感しているんです(笑)。さらに多くのつながりを通してpppを紹介していきたいですし、2026年からスタート予定の釜山での展示も、今からとても楽しみにしています!

これから日本・韓国・台湾を越えて、より多くの国や都市でpppが開催されることを心から願っています。国ごとに文化や言語は異なっていても、写真を撮り、表現するという創作活動は、誰の人生にもインスピレーションと原動力を与えてくれるものです。
このプロジェクトが持つリアルなエネルギーが、みなさんの人生や心に長く残り、創作を続けていくための力になってくれたら嬉しいです。
インターネットの外で、「自分の写真を誰かに見せて、直接話してみたいと思っているすべての方」におすすめしたいです。人前に立つことは確かに勇気が必要ですが、写真一枚に収められた瞬間は、誰のものでもない、その人だけのものです。そのかけがえのない瞬間を、私たちと共有してもらえたらとても嬉しいです。
また、まだ漠然としていても、展示や写真に対する好奇心を持っている方、写真活動をする仲間とつながりたい方、最近スランプを感じていたり、個人制作の中で孤独を感じている写真家の方も、どなたでも大歓迎です。〈photo poster project(ppp)〉をはじめてから、私自身の写真スランプも少しずつ回復してきているんです(笑)。

韓国でのpppは、いままさに飛躍の段階にあり、これからできることは本当に無限に広がっていると感じています。日本から惜しみなくサポートしてくれるcizucuチーム、韓国のボランティアスタッフの皆さん、そして展示を心から楽しんでくださるクリエイターの方々がいるからこそ、期待も大きいです。
写真という媒介を通して、「好きなことを楽しみ、交流する文化」が健やかに広がっていくように、これからも〈photo poster project(ppp)〉を継続して育てていきたいと思っています。

Jiye Jeon
Korean Country Manager
cizucu:JIYEJI
Instagram:@jiyeji_20
