写真を愛するクリエイターたちが語る、カメラとそのストーリー。「愛機」という存在には、それぞれの人生観や価値観が映し出されます。今回の連載では、〈FUJIFILM X-M5〉を愛用し、フィルムとデジタルを自由に行き来する穂(スイ)さんが登場。
“光”と“色”を味方につけながら、「その人らしさ」や「心がほぐれる瞬間」を写真に残す視点には、どこか詩のような感受性が宿ります。フィルムで写真を始めたからこそ見える、デジタルとの絶妙な関係。その撮影スタイルと想いに迫ります。
〈FUJIFILM X-M5〉基本情報
FUJIFILM X-M5は、2023年に登場したAPS-Cサイズのミラーレスカメラで、2,610万画素の裏面照射型X-Trans CMOS 5 HRセンサーを搭載。新開発のX-Processor 5によって、高速な処理性能と優れた色再現を実現しています。
光を味方にするということ
写真を始めてから、光の特別さを実感するようになりました。〈FUJIFILM X-M5〉は、その光のニュアンスをとても丁寧に捉えてくれるカメラです。

Photo by 穂(スイ)
影の深さやハイライトの柔らかさを丁寧に写し出してくれるので、晴れの日でも、曇りの日でも光があれば綺麗に写すことができます。
色と向き合う時間
昔から、私はたくさんの色に目がいってしまいます。日常のどんな場面にも色があって、それだけで心がワクワクします。特に海外旅行に行くと、日本とは違う独特な色づかいに驚かされます。
「どうしてここにこの色を使ったんだろう?」と考えるのも楽しくて、食べもの屋さんのお皿や椅子など、世界は本当に色であふれています。

Photo by 穂(スイ)
〈FUJIFILM X-M5〉は、その「色」をとても繊細に写してくれます。さらにフィルムシミュレーションを使えば、見たままの色だけでなく、その場の空気感までも写真に残すことができます。
写したいのは「その人らしさ」
人を撮るときは、その人らしさがふっとこぼれる瞬間を残したいと思っています。笑った表情、揺れる視線、光の中でやわらかく動く髪など、そうした無意識の仕草こそ、本当の“その人らしさ”を映し出せるのかなと思います。

Photo by 穂(スイ)
〈FUJIFILM X-M5〉は、コンパクトで構えやすく、瞬間を逃さず撮れるのも魅力です。いつ見返しても、“あのときそこにいた記憶” が、よみがえる一枚になります。
フィルムが教えてくれたこと
私は写真を始めた時は、フィルムカメラからでした。今もフィルムで撮っているからこそ、光の入り方や粒子の表情の違いに魅力を感じ続けています。現像までの時間も含めて、同じ写真はひとつとしてない、そこがフィルムの好きなところです。

Photo by 穂(スイ)
フィルムカメラで撮影
だからこそ、フィルムをデジタルで完全に再現するのは難しいとも思っています。
粒子の不規則さや予測できない揺らぎ、それはフィルムだけが持つ固有の美しさです。

Photo by 穂(スイ)
〈FUJIFILM X-M5〉で撮影
それでも〈FUJIFILM X-M5〉は、フィルムシミュレーションのおかげで雰囲気や質感を大切にしながら、デジタルならではの安心感もくれるカメラです。フィルムの味わいと、デジタルの扱いやすさ。そのどちらも楽しめる今のスタイルが、私にとって心地よい撮り方になりました。
やさしさを生むフィルムレシピ
FUJIFILMユーザーにはおなじみの〈 FujixWeekly 〉というアプリを活用しています。私がよく使うのは以下のレシピ。『Classic Chrome』をベースに、少し淡く、どこか懐かしい雰囲気を出す設定です。
- Film simulation: Classic Chrome
- Dynamic range: DR400
- Grain effect: Strong Small
- Color chrome effect: Strong
- Color chrome effect blue: Strong
- Wb: Daylight, +3 Red & −6 Blue
- Highlight: 0 / Shadow: −2
- Color: −4 / Sharpness: −2
- NR: −4 / Clarity: −5
- ISO: 最大ISO 6400まで
このレシピで撮った写真は、どこか“ほっとする”感じがあって、見返すたびに気持ちがやさしくなるんです。

Photo by 穂(スイ)
フィルムのぬくもりと、デジタルの安心感。そのどちらも楽しめる今のスタイルが、私にとって自然で、心地よいものなんです。これからも、光と色、そして人の心がふっとほぐれるような一瞬を、大切に写していきたいと思っています。


