はじめに
『Gradient of Time』は、cizucuが主宰する、cizucuに登録するクリエイターであれば誰でも応募できるグローバルなオンラインフォトコンテスト。応募作品の中から優れた作品をキュレーションし、プラットフォームとしての新たな才能の発掘、そして、コミュニティとしての支援を目的としています。
今回のテーマは、〈移ろい〉でした。
夏の賑わいがだんだんと落ち着き、夜風に涼しさが混じり始める頃。季節がゆっくりと色を変えるように、わたしたちの周りには、絶え間なく「移ろい」があります。
「移ろい」はグラデーションのようにじんわりと広がり、形としては捉えにくいもの。
けれど確かに存在し、私たちの感情を静かに揺らします。
今回は、皆さんの視点で捉えた「移ろい」を、写真を通して共有していただきました。
それでは、応募作品と受賞作品をご紹介いたします。
応募作品

Photo by かんとりーまあむ藤井
かんとりーまあむ藤井
cizucu編集部
朽ちかけた建築物と、その背後に広がる現代都市の風景が、時代の「移ろい」を鋭く物語ります。都市の活気と廃墟の静寂が一つの画面に共存することで、過去と現在、人工と自然の境界があいまいになります。苔や植物に覆われつつある構造体は記憶の層を感じさせ、私たちに何かを語りかけてくるような、重厚で迫力ある存在感が印象的な作品です。

Photo by sumi
sumi
水面をじっと眺める事ができる気温になったし、
蚊にも今年初めて刺された。
(10月やけど)
📷 CASIO EX-H10
cizucu編集部
形を持たない水と光が織りなす模様は、まさに「移ろい」の本質そのもの。角度や時間帯によって刻々と変化する表情は、日常に潜む無数の変化や感情の揺れを象徴しているかのようです。波紋や光の歪みが、不確かさや儚さを視覚的に伝え、みる人の感情にも静かな変化を呼び起こします。誰もが見たことのある水の流れに、普遍的でありながら個人的な時間の断片が宿る、美しく印象深い一枚です。

Photo by sy
sy
film 伊豆大島
cizucu編集部
力強く跳ね上がる一瞬に、若さと情熱が鮮やかに切り取られています。ジャンプの先にある着地点が見えないことで、未来の不確かさや希望が暗示され、人生の「移ろい」と重なります。青みがかった風景がエモーショナルな空気をまとい、過ぎゆく夏の日の青春のきらめきが、眩しく焼きついている一枚です。
受賞作品

Photo by aoyama ayaka
aoyama ayaka
雲の形、夕暮れの風
次の季節への入口を感じる
📷 NIKON Z f
cizucu編集部
空の色と雲の形がゆっくりと変化する中、人物の影が佇む光景に、時間の「移ろい」が滲み出ています。会話や表情は見えないけれど、心が通い合うような穏やかな空気が空模様と重なり、詩的な余韻を残します。空を背景に切り取った構図が空間の広がりを演出し、視線を自然と引き込んでいきます。ふたりの感情や関係性の変化、あるいは成長までもが映し出されているような作品です。

Photo by Yosuke0312
Yosuke0312
育てるひと
📷 NIKON D750
cizucu編集部
黄金色に染まりゆく稲と、その中を歩く人物の後ろ姿が、季節の「移ろい」とともに人の営みの重なりを感じさせます。田んぼの曲線と小道の流れが、まるで時間をなぞるようにリズムを生み出し、視線を奥へと誘います。過去から現在、そして未来へと続く生活の連なりが、この一歩一歩に込められているよう。自然とともに生きる姿が、郷愁とあたたかさを湛え、日本の原風景として心に残る作品です。
最後に
いかがでしたでしょうか。
皆さんが切り取った「移ろい」の瞬間には、日々の中に潜む感情や、変わりゆく光景の美しさが宿っていました。
かけがえのない一瞬を写真として残すことで、「移ろい」は永遠の余韻へと姿を変えるのかもしれません。
今回もたくさんのご応募、ありがとうございました。
次のフォトコンテストでも、皆さまの作品を楽しみにしています!


