フィルムからデジタルに至るまで、今日のカメラの発展は、さまざまな技術の積み重ねによって支えられています。
ソニーやキヤノンのようなカメラ・レンズメーカーの枠に収まらず、カメラを作るための製造装置や要素技術の進歩が折り重なってできた現代のデジタルカメラは、まさに技術の集積といえます。
そしてその技術の進歩は、新たな撮影体験や表現技法を生み出します。
非球面レンズの量産実現
オールドレンズと現代レンズの大きな違いのひとつとして、非球面レンズの採用が挙げられます。 非球面レンズは光学収差を抑制し画質の向上に役立ちますが、その量産性の難しさから長年希少な存在でした。
レンズ交換式カメラに使用される非球面レンズには、近年ではガラスのプレフォームを高温で溶かしながらプレス成形する製法が一般的に採用されています。プレス成形の際、金型が熱で劣化するので、従来はその耐久面に課題がありました。

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昨今では金型の高耐久化やガラス溶融温度の低下が実現され、非球面レンズを複数枚採用したレンズが一般的に広まるようになったのです。
裏面照射型CMOSセンサーの普及
技術の進化は光学分野だけでなく、半導体分野にも起きています。レンズが取り込んだ光を画像に変換するイメージセンサにおいて、近年のトレンドとなっているのが裏面照射型CMOSセンサーです。従来の表面照射型に比べて配線に光を邪魔されないため、より高感度に撮影が可能となり、ノイズ耐性が強いカメラが設計可能になります。

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裏面照射型CMOSセンサーは開発当時、そのコストに課題がありました。しかし半導体製造技術の発展に伴い、従来よりも大面積のウェーハをカットして一度に多数のチップを生産することができるようになったため、安定した価格で普及するようになりました。
異分野で培われた手ぶれ補正技術
レンズやセンサの製造技術の発展で描写力が進化している一方で、その描写を下支えする手ぶれ補正ユニットも着実な進化を遂げています。手ぶれ補正技術と一口に言っても、手ぶれを検出する技術とその手ぶれを補正する技術に分けることができます。

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「検出」に利用される角度センサには、航空宇宙分野にも使われる自動飛行技術が活かされています。「補正」に利用される代表的なアクチュエータには、ピエゾ素子が使われます。ピエゾ素子は半導体製造技術に活用されている膜形成技術を応用して作られており、ここにも半導体製造技術の発展が活きています。

