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2025.07.06

写真と映画の深い関係性 | Knowledge #290

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Cover photo by つばさ製作所

止まった時間を閉じ込める「写真」と、時間を流し続ける「映画」。異なる時間軸を持つこの二つの表現は、実は深く響き合っています。構図、光、物語、それぞれの世界で培われた視点が交わることで、見る者の感情や記憶に訴えかける新しい表現が生まれます。

今回は、写真と映画の関係性を紐解きながら、それぞれが互いに与える影響や、作品づくりにおけるヒントを紹介します。

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Photo by me..

写真と映画の共通点とは

映画を観ていて、ふと「一枚の写真のようだ」と感じる瞬間があります。それは空間の切り取り方だったり、光と影のコントラストだったり。逆に、写真を見て「まるで映画のワンシーンのようだ」と思うこともあるでしょう。

写真は1/60秒の世界、映画は1秒24コマの連なり。それぞれが“時間”をどう扱うかという点に違いはありますが、どちらも「切り取る」「見せる」「感じさせる」という点では共通しています。

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Photo by ゆう

映画が写真家に与える影響

映画を愛する写真家は多く、作品づくりのインスピレーション源として映画の世界観を取り入れることがあります。

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Photo by aoi

映画の構図は視線の誘導や画面のバランスを教え、照明は陰影を使ったドラマを写真にもたらします。色彩の演出も、写真の編集に深みを加える大切な要素です。映画の技法は、写真に物語性と感情を宿すヒントを与えてくれます。

映画における写真的表現の役割

一方で、映画の世界でも写真的な視点が重要になっています。特に、映画監督や撮影監督が写真出身というケースでは、画面構成や“止まる時間”の美学にこだわる作品が生まれやすいと言われます。

また、ポスターやキービジュアルとしての写真が、その映画の世界観を象徴的に伝える役割を果たす場面も多くあります。

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Photo by ゆう

静止の写真も、連続の映画も、共に「時間」を扱いながら、光と物語を通じて観る者の内面に響き渡ります。写真と映画の交わる場所に立つことで、自分の表現にどんな可能性が加わるのか。その問いこそが、新たな創作の出発点となるでしょう。

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