多くのクリエイターにとって、優れたレンズは創造の翼を与えてくれる存在。その品質と性能の裏には、複雑な生産体制と戦略が息づいています。近年、〈Tamron〉が進めている生産拠点の再編は、米中貿易摩擦という時代の荒波の中で選ばれた変革の道です。
今回は、〈Tamron〉のベトナム新工場と、同社のグローバル戦略に焦点を当て、その背景と意義を掘り下げます。

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ベトナムに築く、新たな生産の柱
〈Tamron〉は2025年初頭、約40億円を投じてベトナム・ビンフック省に大規模な新工場を稼働させました。この施設はレンズの金属加工から組立までを一貫して担う量産拠点で、2028年までにフル稼働を予定。
中国製品に課せられた米国の25%関税を回避する狙いもあり、今後は生産の約45%をこのベトナムで担う計画です。
三極体制で築く供給の安定
〈Tamron〉は日本(青森)・中国・ベトナムの三極体制を敷き、日本は技術開発の「母工場」として機能。中国は中国市場向け、ベトナムはグローバル供給拠点としての役割を担っています。

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2028年には中国とベトナムの生産比率が均等化される見込みで、地政学的リスクを分散しながら、安定した製品供給体制の確立を目指しています。
新レンズとともに広がる未来
2025年、〈Tamron〉は過去最多となる6本の新レンズを市場に投入予定。さらに2026年以降は年間10モデル体制に拡大し、〈Canon〉、〈Nikon〉、〈SONY〉、〈富士フイルム〉など多様なマウントに対応していくとしています。
OEM生産の強化も進められており、柔軟な供給体制の構築が創造あふれる撮影体験の基盤を支えています。

