

「portrait」という言葉には、肖像や生き写し、あるいは生き生きとした描写という意味があります。 それは被写体を美しく飾るための写真ではなく、存在そのものに向き合い、真実を写し取る行為です。 そこに“その人自身”がなければ、美しさは成立しないと私は考えます。 今回の撮影では、ストロボ1灯のみを使いました。 シンプルな光と影の中で、被写体と私との間に生まれる緊張感や呼吸を、真剣勝負のように写し止めたのです。 私が目指す「portrait」とは、その人らしさがにじみ出る一枚。 飾られた美しさではなく、生きている存在そのものを写し取ること。 そこに写るのは、飾りではない「その人の肖像」なのです。