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By cizucu ·

Cover photo by Tsabu
『Reading the Trail 』は、cizucuが主宰する、cizucuに登録するクリエイターであれば誰でも応募できるグローバルなオンラインフォトコンテスト。応募作品の中から優れた作品をキュレーションし、プラットフォームとしての新たな才能の発掘、そして、コミュニティとしての支援を目的としています。
今回のテーマは〈道〉でした。
日頃、われわれ人間が移動に使う"道"は、元からそこあるのではなく、通われて生まれます。
人以外の、生物や自然もそうで、移動、採餌、回遊、往来、その反復が、地表や空間に小さな“通路”を刻み、その痕跡が積み重なり、やがて一本の線として現れてくるのです。
踏み固められた土、草の寝方、雪面の連なり、都市の抜け道。
人や生物、そこに流れる空気が通い続けた結果生まれた、生活圏の輪郭。移動が残した線を探しだした作品を皆さまから募集いたしました。
それでは、応募作品と受賞作品をご紹介いたします。

Photo by loneseal
loneseal
cizucu編集部
うねるように伸びる道が、今も確かに機能し続ける土地の脈のように見えます。人間の血管が全身へ血を巡らせるように、この道もまた人や物の流れを各地へ運び、営みを内側から支えているように感じます。この作品に土地が生き続けるための循環を垣間見ました。

Photo by Ootsuka
Ootsuka
📷 Nikon D850
cizucu編集部
生きものたちが遠くの目的地へ向かい、採餌や往来の意図を抱えながら使い続けてきた時間の積み重なりが、この獣道を形づくっているようです。必要に導かれて刻まれた線だからこそ、人間界から遠く離れた森の奥にも確かな生活圏があり、その住民たちの気配がこの道から伝わってきました。

Photo by Yasushi
Yasushi
cizucu編集部
幾重にも交差する道路の構造は、人間が移動するために培ってきた長年の知恵と労力の大きさを感じざるを得ません。道を一本通すだけでは足りず、流れがぶつかり合う都市のなかで、立体的に組み替えながら往来を支えてきた。その蓄積がこの複雑な構造に結晶しているように見えました。人間が移動のために空間そのものを作り変えてきた歴史を感じます。

Photo by Yosuke0312
Yosuke0312
cizucu編集部
まっすぐに延びる道とその先の鳥居を見ていると、人が信仰や参拝のために、空間そのものへ意味を与えてきたことを感じます。ただ移動するための通路ではなく、日常から少しずつ身を整え、聖なる領域へ向かうための道。土地の文化が風景の中へ、根を下ろしている様子を見ました。

Photo by yan
yan
「静寂な森に続く線路」
📷 SONY α6700
cizucu編集部
木々に囲まれた険しい地形のなかを縫うこの線路に、人間が自然のただなかで少しずつ進路を切り開き、移動のための文明を築いてきた歩みを感じました。山や森に従うだけでなく、その起伏と向き合いながら道を通してきた痕跡です。私はここに、自然とせめぎ合いながら前へ進もうとしてきた人間の意志を見ました。

Photo by Tsabu
Tsabu
📷 OLYMPUS PEN E-PL9
cizucu編集部
道というものは未開の土地に先人たちが少しずつ痕跡を刻み、その反復の先に道として立ち上がってきたものです。この作品は、そこを進む人の感覚や関係性まで更新し、今後もなお人間に変化や進化を促し続ける概念であることを示してくれているようです。
いかがでしたでしょうか。
今回集まった作品を通して、道とは過去の痕跡であると同時に、これから先へ進むための可能性でもあるのだと感じました。
皆さまの作品が示してくれた線の先に、まだ見ぬ風景や新しい営みがひらかれていくように思います。
ご応募くださった皆さま、ありがとうございました。